日本瓦には種類があるの?種類を知ると屋根の見方が変わる!?
瓦の葺き替えなど瓦を選ばなければいけない時になって、瓦にはどんな種類があるのだろうかと思うかもしれません。
一見どれも同じように見える瓦ですが、種類によって特徴も異なります。
日本人なら知っておきたい、種類が豊富な日本瓦をご紹介したいと思います。
★日本瓦には形と表面処理によって種類が幾つかあります。
★瓦は生産地によっても特徴があります。
形と表面処理方法で種類が違う日本瓦
日本瓦は、形で和瓦・平瓦・スパニッシュ瓦の3種類あります。
日本瓦として馴染みのある瓦と言えば、波型の曲面がある瓦、和瓦(J形)です。
反対に曲線がなく平面のものが平瓦(F形)と言い、スタイリッシュな和風モダンの家に合う形です。
また、大きく波打った形で波が斜めに入る瓦のことをスパニッシュ瓦(S形)と言い、洋風の家に合う洋風瓦です。
加えて日本瓦は形以外にも、瓦の表面処理の方法によって2つの種類に分けられます。
ひとつは、粘土を瓦の形に成型して乾かした後に釉薬を塗って焼き上げた、釉薬瓦です。
そして、もうひとつが無釉薬瓦で、製造の最終段階でいぶすことによって表面に膜を作るいぶし瓦は特に有名です。
三州瓦・石州瓦・淡路瓦:日本の三大瓦
瓦そのものの種類とは別に、瓦の産地によって特徴に違いが出てきます。
日本で有名な瓦の産地と言えば、三州瓦・石州瓦・淡路瓦の三大瓦です。
最も普及率が高い三州瓦は、愛知県西三河地方で生産されており、耐火性能や防水性能、断熱・耐震・防音など高性能な瓦です。
全国的な知名度もあり、地域ブランドとしても認定されている三州瓦は様々な瓦メーカーも取り扱っており、防災瓦なども揃っています。
三州瓦の次に普及率の高い石州瓦は、島根県の西部で生産されています。
石州瓦は高い焼成温度によって作るため耐久性が高いのが特徴で、積雪や塩害にも強い瓦として海の近い地域や寒い地域で利用されています。
そしてもう一つの瓦は、兵庫県淡路島で生産される淡路瓦です。
淡路瓦は、なめ土という粘土を使うことで瓦の表面がきめ細かく、まろやかな仕上がりになるため美しさに定評がある瓦です。
まとめ
日本瓦は、形によって和瓦・平瓦・スパニッシュ瓦の3種類あり、さらに瓦の表面を、釉薬を塗って仕上げた釉薬瓦と、釉薬を使わない無釉薬瓦に分けられます。
また、瓦の生産地によっても特徴が異なり、日本で有名な三大瓦と言えば三州瓦・石州瓦・淡路瓦です。
瓦の形から種類を選ぶだけでなく、性能や美しさなど生産地ならではの特徴も吟味して瓦を選んでみてはいかがでしょうか?