16.瓦 漆喰 コーキング
瓦の補修で、漆喰は専門技術が必要そうだけど、他の部分の補修にも使っているコーキングでは補修出来ないの?と思うかもしれません。
瓦の漆喰部分にコーキングを使っても良いのでしょうか?
★漆喰部分にコーキングを使うと屋根の劣化を早めます。
★適切な場所に適切な方法でコーキングを使わなければ修繕費用は高くなっていく一方です。
漆喰部分にコーキングはダメ!
漆喰部分の剥がれや棟瓦部分のずれを見つけると、漆喰の上からコーキングを使って固定してしまえばいいように思えるかもしれません。
漆喰に比べコーキングは使いやすいですし、実際に瓦のずれ補修などにも使われています。
しかし、漆喰部分には適していません。
なぜなら、漆喰には通気性能があります。
対して、コーキング剤には通気性能がないので、漆喰部分をコーキングすることによって通気性が悪くなり腐食する可能性があります。
漆喰とコーキング剤は特質が違うので、使いやすさだけで安易に利用してはいけません。
漆喰部分には、漆喰か、防水性や耐久性に優れる南蛮漆喰を使って補修しましょう。
知識不足は修繕費用がかかる!
コーキングは便利な材料で、屋根に限らず外壁など多くの部分に利用されています。
しかし、使用する場所や方法を間違ってしまうと、補修どころか屋根の状態を悪化させる原因になりかねません。
例えば、瓦がずれないようにとコーキングを使って固定することは間違っていません。
しかし、瓦のまわり全てをコーキングで埋めてしまうと、雨水が流れる道を閉ざしてしまい、瓦の下に雨水が溜まって腐食しやすくなってしまいます。
瓦の隙間にコーキングを使う時は、横軸方向にはコーキングを使わないようにする必要があります。
このように、漆喰部分にコーキングを使ったり、瓦のまわり全てをコーキングで埋めてしまったりすると、一時的には補修できた感じになるかもしれませんが、確実に劣化は進み、最終的には、大掛かりな工事が必要となってしまうかもしれません。
コーキングを正しく使う知識が無い業者が修繕してしまうと、修繕費用が莫大に増えてしまうのです。
まとめ
屋根補修のためにコーキングは使いやすく、適切な場所に適切な方法で使えば、効果を発揮し屋根を長持ちさせることが出来ますが、瓦の漆喰部分の補修にコーキングは通気性が無いため適していません。
漆喰やコーキングを含め屋根材や構造の知識が無い業者によって補修されてしまうと、修繕ばかりを繰り返し費用がかさんでしまいます。
正しい知識をもった屋根業者を選ぶことが、屋根を長持ちさせるカギと言えます。